S.S.W(仮)

育児ときどき犬、カルチャー

寺尾紗穂と豊橋音祭り


寺尾紗穂さんと豊橋は全く関係ありませんので悪しからず…

週末に音楽好きの元上司にお誘い頂き、豊橋駅前で毎年行われているという無料の音楽イベント、「豊橋音祭り」に行ってきました。

(午前中は大府市のマラソン大会に会社の人と一緒に出たのですが、台風クラブのTシャツ着て地道な普及活動に勤しんだこともここに報告致します。誰もつっこんでくれなかったけど…)

豊橋は愛知県では珍しく独自の文化を発信しまくってる街。ただ私の住む名古屋からは電車で小1時間かかるので、行こうと思ったら軽く小旅行ですよ。それでも元上司が薦めるならなんとなく面白そうと思って行って参りました。

駅前の路上でアマチュアバンドが至る所で演奏してるのですが、正直趣味の領域からは抜けてないバンドが多く、おぉ…と思っていたら、「まぁ待て。最後にとびっきりのが待ってるから」とオススメされたのが、「ケンヤワンヤとザ・フォーティファイブ」。昭和歌謡や昔のロックをアレンジして演奏するバンドとのこと。

演奏が始まるや、3秒で「これは今までのバンドとはレベルが違う!」と確信しました…堺正章の「さらば恋人」、欧陽菲菲の「恋の十字路」やビーチボーイズの曲をカバーされてましたが、どれもめちゃくちゃかっこいい。演奏上手い。また是非観たいと思えるバンドでした。(12月3日にライブがあるとのことです。)

元上司もそのお友達もオーバー50ながら、音楽のことも豊橋のことも好きでたまらない!という感じがとっても好ましかった。(私は郷土愛というものを持ち合わせていないので…)
いくつになっても音楽に対しては純粋に好きでいたいなとぼんやり思いながら豊橋を後にしました。

金山に戻り、もう一つの私的ビッグイベント、寺尾紗穂さんのライブへ。
寺尾紗穂さんを初めて聴いたのは、15年に発売されたアルバム「楕円の夢」でした。あだち麗三郎さんがサポートで参加しているということで当時興味持って聴いたことを覚えています。
初めて「楕円の夢」を聴いた時感じたのは、包み込むような優しさと共に、研ぎ澄まされた歌詞から逆に冷たさすら感じるクレバーさ。冬の朝のキンとした清々しい冷たさや背筋がピンとするような感じ。
当時職場の人間関係で悩みまくっていた私の心にすっと入ってきて、寺尾紗穂さんの音楽を聴くことで何とか自分を保っていたような気がします。
それからずっと機会に恵まれずこの日がライブを観るのが初めてだったのでまさに念願…
6月に発売された「たよりないもののために」のレコ発ということでしたが、半分以上昔の曲やカバー曲でした。

初めて寺尾紗穂さんのライブを観た感想。
「この世のものとは思えない素晴らしいものを観た。」うまく言葉にできないけど、きっとこういうこと。
お客さんに背を向けてピアノを弾きながら歌う様子は神々しさすら感じました。金子みすゞやあるラッパーの詩にメロディをつけた曲も良かった。
二部編成のライブはあっという間だったけど終わったら22時半過ぎでふわふわと夢見心地でブラジルコーヒーから家路に着きました。

次は是非バンド編成でのライブも観たいものです。(あだち麗三郎・伊賀航とのバンド「冬にわかれて」名古屋に来たりしないかなぁ…)